2016年2月1日月曜日

なんとなく、クリスタル



「彼に夕ごはんを作ってあげてる時って、とってもハッピーなのよね。あー、私の作る食事を食べてくれる男の人がいるって、考えると。わかるでしょ、この気持ち。結局、おままごと遊びなのね、私たち世代の恋愛って。おたがいに、好きです、好きですって言いあって、おままごとをしているのよ。おままごとが、そのまま本当の結婚になる人たちもいるわ。でも、おままごと遊びをしてるうちに、その相手に飽きちゃう人たちもいるわ。そうしたら、結婚は別の人とするんじゃないかしら。」

〝おままごと遊び〟。そう言われてみれば、確かに、そんな恋愛が私たちのまわりには多い気がした。

「誰か一人は、自分のことを好いてくれる男の子がいなくちゃ、淋しいと思わない?だって、そうじゃない。彼のいない子なんて、誰でもいいから、彼が欲しい、欲しいって、騒いでるでしょ。」

早苗が、こんなことを言うなんて、まったく予期していなかった。いつも子供っぽい子だと思っていたのに、もしかしたら、私よりよっぽど恋愛に醒めているのかもしれない。

「結構、私たちのまわりの子なんて、そんな風に考えてるんじゃないの。結局、女なんて、男の前には弱い存在なんだものね。恋も生きるためのビジネスだ、くらいに考えなくちゃ、めいってきちゃうわ。由利たちだってどうするの?あなたたちだって、いつまでも結婚ごっこしているわけにも、いかないじゃない。」

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風邪のおともはスマホでなく本ですな
暖房が壊れてるのかと思ったら、壊れてるのは自分の方だった


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